谷川+赤城 [風景]
西黒尾根より背中の武尊山を振り返って眺める。
雲海に頭だけ浮かんでいるのは日光白根山です。ぽっこり日光白根、癒された。。。
天気予報はピーカンの予報だったのに。。。ガスガスだ。。
朝早くの時はかろうじて遠くは見えていましたが、しかし谷川岳は雲の中でした。登れば登るほど雲の中に入っていく状況。
山頂は紅葉も終盤。今年は紅葉の進みが速すぎます。予定狂いまくり。
風も強いので山頂には行かずに肩ノ小屋でおにぎりを食べる。ちょうど一緒になった前橋高校の山岳部OBの方と『今年の紅葉は夏が涼しかったから駄目だねぇ』などのお話をして少し待ちました。
肩ノ小屋は本当にきれいでいいですよね。
営業小屋の雰囲気があるので登山者の皆さんはここを使っちゃいけないと思っているのか利用する人は少ない。
外は大風が吹いているのだから休憩くらいは使うべきでしょうね。入り口入って右側は休憩に利用できます。あんな寒い稜線でご飯食べていたら低体温症になっちゃうよ。
昔の肩ノ小屋の写真が飾ってありました。初代、二代目、今が三代目ですね。
しかしまったくガスが取れそうにないのでトマノ耳に行ってから西黒尾根を下りようとしたら、目指せ谷川3000回の月夜野の森さんに会いました。おお~、2年ぶりですよー。
http://aquaorange.blog.so-net.ne.jp/2007-11-03
お話をすると、少し前に交通事故に巻き込まれてしまったそうで長く入院されていたそうです。相手の車がぶつかってきてなあ、意識不明になっちゃったんだけどなんとか生き延びたんだよーと仰っていました。元気になってまた谷川岳、まさに情熱でしょう。
2009年10月4日で2722回登頂されています。3000まであと278?
40代になって初めて登山したのが谷川岳、それで谷川の魅力に取り付かれてしまい近くに引っ越しまでして来てこの回数。
現在お年は74か5だと思われます。
週にどれくらい登るんですか?と野暮な質問をしてしまいました。
「晴れなら登ることにしているんだけどね~」ということでした。
まったく期待はずれのガスでここにいても意味がなさそうだったから西黒尾根を駆け下りて、地元の黒檜山(赤城)に登る事にしました。ああ、最初から赤城に行くべきだったよ。
大沼
覚満渕
秋色!苗場山 [秋の花]
苗場山は非常に奥まったところにあり、街道からはその特異な山容を見ることができない。例えば谷川岳などに登って初めてその姿を登山者は見る。一度見たらもう忘れない山容をしています。
自分の足で一度登った山が遠くに見えると嬉しいのは山好きなら誰でも思う感情でしょう。
私がよく行く山域の山頂からは苗場山がとにかく目立つし、まず探してしまう山なのです。
秋色に染まっているはずの苗場山を湯沢の祓川コースより目指した。
かぐらスキー場の第2リフト町営駐車場からスタート。
夜が明けると霧に光が入る。色鮮やかな紅葉が目に飛び込んできた。
神楽ヶ峰(2029.6m)
和田小屋から登って来る場合はまずはこの山を目標に。
神楽ヶ峰(かぐら)を超えると突然目の前に現れた苗場山。
ドドーン。でけー。
でかいぜ苗場山。これはクリックして拡大してご覧ください。
(6月初めの苗場山を平標山を下山途中に撮影。右が今いる神楽ヶ峰で、そこから左の苗場山の斜めの箇所を見ているのが上の上の写真。つまり右の山から左の山に登るところです。苗場って面白い形の山ですよねぇ。山頂はどこまで長いのだろう。)
(クリックで拡大)
これを登り詰めて山頂に出ると、その奥には広い広い湿原が広がっている。待ってろー。
蓬峠 その2 [谷川岳]
武能岳は霧に煙る…
右手に清水峠が見えてきた。だいぶ高度を上げてきた証拠だ。
ちなみに鉄塔の後ろに見える大きな三角屋根はJR所有のものなので一般登山者は立ち入りが出来ません。右にある小さい建物が登山者用で白崩避難小屋です。馬蹄形縦走する時に一泊する場合は清水峠のそこか、蓬峠の蓬ヒュッテになります。
この沢の水が本当に美味しかった。
武能岳から流れている沢がいくつかありますがこのコースは水場が多くて(沢沿いですからね)、これは昔の旅人は夏は特に重宝した事でしょう。このコースなら水を持たずに旅が出来る感じです。
ちょうどこの辺から森林限界だと思います。一面の笹の原になります。
チョウジギク(丁子菊)
水の近くにはトリカブトやダイモンジソウやオヤマリンドウが咲いていましたがチョウジギクに会えるとは思いませんでした。
道は笹が刈ってあって本当にありがたかったです。夏はおそらく笹で足元が見えないと思います。植生保護の関係で笹を刈るのは夏が終わった後になるようです。刈ってくれた方に感謝ですね。間違いなく重労働だと思う。
遠くの景色を撮りたいところですがガスで遠望が利きませんでした。
空が大きくなってくるとまもなく蓬峠
蓬峠
左から登ってきました。右の道を行くと武能岳、茂倉岳、谷川岳方面。
後ろに向かうと蓬ヒュッテ(営業小屋)、土樽、清水峠方面。
蓬ヒュッテ
蓬ヒュッテとテント場
こういう広いところで霧に巻かれるのは本当に嫌なものですが、明るい色の蓬ヒュッテはよく目立つ頼もしい存在。
中を覗いたらまだ早いので誰もいませんでしたね。しかし連休中、馬蹄形をやっている人たちがそのうち集まってくるのでしょう。
少し休んでいると土樽から大きな荷物を背負った管理人さんが登ってきました。あの大きな荷物を軽々とすごいです。
私は明日も休みだし泊まろうかなと一瞬思いましたがゆっくりと土樽に下山を開始。
下山
蓬新道も笹がちゃんと刈ってあり歩きやすかったです。
関越道の土樽パーキングエリアが見えた。とりあえずあそこまで下ればいいという目標が見えるだけでもだいぶ楽。
下りの途中でこれから登ってくる登山者6,7人に会いました。みなさん蓬ヒュッテ泊まりのようでした。
少し行くと樹林帯に入り黙々と下るだけになります。
あー、やっと山から降りた。
いくつか沢を渡りましたが雨が降った後などはこういう狭いところでは増水に要注意だなと思いました。夏の夕立後は鉄砲水がやばいですね。流されたら終わりだと思う。
アスファルトになっていよいよ終わりが近づきます。
途中で帰りが一緒になった方を見送る。地元新潟の方で茂倉新道から登り蓬新道で下山をしてきたそうです。
右の建物は土樽パーキングエリア。
私はまだ土樽駅まで歩きます。
JR上越線をくぐります。これがかの有名な「雪国」のトンネルの出口のところです。
やっと駅が見えてきました。
土樽は無人駅。
電車の本数がないので数時間待ちましたがさすがに土樽。
鉄道ファンの人が結構現れたので話をしたりして飽きませんでした(笑)。
上り、谷川岳/土合駅方面
15時21分発、これに乗り遅れると3時間後になります。
そういえば電車に乗ること自体が数年ぶりだったなあ。
清水トンネルをくぐって10分で土合駅に戻りました。とても楽しい半日ハイキングでした。
上越国境「蓬峠」超え その1 [谷川岳]
忙しくてなかなか出かけられなかったのですが連休に入り久しぶりに谷川岳に出かけた。
蓬峠(よもぎとうげ)。
西黒尾根より眺めた蓬峠(この写真だけは当日とは別の日の撮影です)
谷川連峰はまさに壁。超えないと向こうに行けない。谷川超えでいくつかある峠の一つです。
蓬峠~七ツ小屋山~清水峠~~笠ヶ岳、朝日岳、白毛門
(クリックで拡大します)
我が家のルーツは新潟。
新潟に行くには谷川連峰を越えなければならない。現代人はクルマや電車であっという間ですが、昔の人は自らの足でここを越えたのです。歩いてみればよくわかりますが、この峠超えだけでも命を落とした人は少なくないはず。晴れているならまだいいけれど、荒れだしたらとんでもないでしょう。
6月初旬に一度計画しましたが、サル軍団と悪天と残雪で白樺避難小屋のちょっと先で撤退したのでした。
そしてやっと9月末になりチャンスがあったので出かけた。
http://aquaorange.blog.so-net.ne.jp/2009-06-09
6月の記事
距離にして約20キロの長丁場でもあり、歴史のある峠を越えて(登山です)、それで新潟に下りるというのはハイキングとしてはちょっと長いけれど楽しい。
帰りは土樽駅発の15時22分の電車に乗って土合駅に再び戻るというオーソドックスなルートです。
クリックで拡大します。
(行きは青い線で徒歩)土合駅(標高670m)~マチガ沢~一ノ倉沢~幽ノ沢~JR巡視小屋~芝倉沢~武能沢~白樺避難小屋~蓬峠(標高1529m)~蓬ヒュッテ~土樽駅
(帰りは緑の線で電車)JR上越線 土樽駅~土合駅
川端康成の「雪国」で有名な『国境の長いトンネルを抜けると・・・』の舞台はここである。
岩壁巡りをしながらまずは旧道を行く。
一ノ倉沢が見えてきた。あいかわらず圧倒的だ。連休中で道路が規制されていたのでとても静かな散策になった。
霧で上部は見えていなかった。
すでに山頂部は紅葉していたそうですね。こちらは標高が低いので色づくのは10月です。
ずっと見ていたいけれど先が長いので歩かなきゃいけない。
明治新政府の御世になり新潟超えのこの国道が整備され、完成時には山県有朋なども参列して盛大な式典が催されたそうです。
馬車も通れるほどの広さの道路になっていますが、しかしここは距離があり雪深く劣悪な環境、様々な好条件があわないと超えられない感じだったのではないでしょうか?
だからあっという間にこの国道は廃れてしまいます。
幽ノ沢から少し歩いた後に新道に下りました。
芝倉沢出合にJRの巡視小屋があります。谷川岳の下を鉄道のトンネル(清水トンネル)が走っているので電気を供給するための何らかの施設みたいですね。山には大きな送電線の塔がいくつも建っています。
芝倉沢出合
土合からここまで5.5キロ、ここから湯檜曽川沿いを行き武能沢を越えると蓬峠まで本格的な登りになる。
芝倉沢より堅炭尾根。
湯檜曽川
途中でガレ場のトラバースもありますが、ここは6月のときは残雪がありました。
しばらくはこういう感じのところを行きます。
湯檜曽川から正面に見えるあの奥の尾根を越えなきゃいけない。やっぱり遠いなあ。
時期的に花はほとんど終わりだし紅葉にはまだ早く、しかもガスで視界が悪くてモチベーションもさほど上がらないまま。
武能沢を越えて山道になります。本格的な登りですが単調な九十九折りが続きます。
ブナの森を進んでいく。武能岳のブノウとはブナが訛ったものだそう。
しばらく登ると大きな送電線の鉄塔に出くわす。そこにウメバチソウの群落が。
そういえば6月初めに来たときはアカモノやムラサキヤシオが咲いていたっけなあ。
後ろを振り返ると谷川岳の岩壁群が静かにそこにあった。
白樺避難小屋
蓬峠と清水峠を分ける分岐
蓬峠に向かう
目の前に大きな武能岳
つづく
蓬峠(よもぎとうげ)。
西黒尾根より眺めた蓬峠(この写真だけは当日とは別の日の撮影です)
谷川連峰はまさに壁。超えないと向こうに行けない。谷川超えでいくつかある峠の一つです。
蓬峠~七ツ小屋山~清水峠~~笠ヶ岳、朝日岳、白毛門
(クリックで拡大します)
我が家のルーツは新潟。
新潟に行くには谷川連峰を越えなければならない。現代人はクルマや電車であっという間ですが、昔の人は自らの足でここを越えたのです。歩いてみればよくわかりますが、この峠超えだけでも命を落とした人は少なくないはず。晴れているならまだいいけれど、荒れだしたらとんでもないでしょう。
6月初旬に一度計画しましたが、サル軍団と悪天と残雪で白樺避難小屋のちょっと先で撤退したのでした。
そしてやっと9月末になりチャンスがあったので出かけた。
http://aquaorange.blog.so-net.ne.jp/2009-06-09
6月の記事
距離にして約20キロの長丁場でもあり、歴史のある峠を越えて(登山です)、それで新潟に下りるというのはハイキングとしてはちょっと長いけれど楽しい。
帰りは土樽駅発の15時22分の電車に乗って土合駅に再び戻るというオーソドックスなルートです。
クリックで拡大します。
(行きは青い線で徒歩)土合駅(標高670m)~マチガ沢~一ノ倉沢~幽ノ沢~JR巡視小屋~芝倉沢~武能沢~白樺避難小屋~蓬峠(標高1529m)~蓬ヒュッテ~土樽駅
(帰りは緑の線で電車)JR上越線 土樽駅~土合駅
川端康成の「雪国」で有名な『国境の長いトンネルを抜けると・・・』の舞台はここである。
岩壁巡りをしながらまずは旧道を行く。
一ノ倉沢が見えてきた。あいかわらず圧倒的だ。連休中で道路が規制されていたのでとても静かな散策になった。
霧で上部は見えていなかった。
すでに山頂部は紅葉していたそうですね。こちらは標高が低いので色づくのは10月です。
ずっと見ていたいけれど先が長いので歩かなきゃいけない。
明治新政府の御世になり新潟超えのこの国道が整備され、完成時には山県有朋なども参列して盛大な式典が催されたそうです。
馬車も通れるほどの広さの道路になっていますが、しかしここは距離があり雪深く劣悪な環境、様々な好条件があわないと超えられない感じだったのではないでしょうか?
だからあっという間にこの国道は廃れてしまいます。
幽ノ沢から少し歩いた後に新道に下りました。
芝倉沢出合にJRの巡視小屋があります。谷川岳の下を鉄道のトンネル(清水トンネル)が走っているので電気を供給するための何らかの施設みたいですね。山には大きな送電線の塔がいくつも建っています。
芝倉沢出合
土合からここまで5.5キロ、ここから湯檜曽川沿いを行き武能沢を越えると蓬峠まで本格的な登りになる。
芝倉沢より堅炭尾根。
湯檜曽川
途中でガレ場のトラバースもありますが、ここは6月のときは残雪がありました。
しばらくはこういう感じのところを行きます。
湯檜曽川から正面に見えるあの奥の尾根を越えなきゃいけない。やっぱり遠いなあ。
時期的に花はほとんど終わりだし紅葉にはまだ早く、しかもガスで視界が悪くてモチベーションもさほど上がらないまま。
武能沢を越えて山道になります。本格的な登りですが単調な九十九折りが続きます。
ブナの森を進んでいく。武能岳のブノウとはブナが訛ったものだそう。
しばらく登ると大きな送電線の鉄塔に出くわす。そこにウメバチソウの群落が。
そういえば6月初めに来たときはアカモノやムラサキヤシオが咲いていたっけなあ。
後ろを振り返ると谷川岳の岩壁群が静かにそこにあった。
白樺避難小屋
蓬峠と清水峠を分ける分岐
蓬峠に向かう
目の前に大きな武能岳
つづく